茂木健一郎
「欲望する脳」をよんでいる。茂木さんが、脳科学者として
人の「欲望」という点から「人ってなんだろー」を考える。
その中の、最近のデジタル化した株式市場について、
とても気に入った一文を紹介します。
引用:茂木健一郎 欲望する脳 p.96
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略
ケータイからのワンクリックで売買できるようになった株式市場では、
過剰流動性の上で人々の「もっと儲けたい」という欲望が飛び交う。
恋愛と同じく、金儲けの欲望の発露も「モバイル」になってしまった。
長期的に企業を支援し、その利益から配当を得るための「投資」をする
こと自体には何ら意義を申し立てる理由はない。
その一方で、株式価格の変動を利用して安価で買い、短期間のうちに
高値で売り抜ける、あるいはデリヴァティブ、先物などの様々な金融
工学を駆使して利益を得る「投機」には、社会全体に新たな富を付け
加える作用は見出しにくい。
もちろん、そのような投機を通して「資本の最適配分」が実現されると
いう大義名分をたてることはできる。それでもなお、個人が上げる
収益の全体は、本来、平均株価の上昇によってキャップされるはずで
ある。それを超える収益は、結局は「ゼロ・サム・ゲーム」の中で
得らた他人からの所得移転の結果にすぎない。「見ぬもの清し」とは
良く言ったもので、隣に立った他人が私のポケットからいきなり札束
を掴み出し、自分のものにしてしまえばびっくりするが、それと本質的
には同じことがよりマイルドな形で「合法性」というお墨付きの下に
行われている。
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「そういうイメージあるよね!」
ってことを言う人が言うと、うまい。
よりマイルドな形 って言い回し、いいよね。
この本、難しくて共感できない所も点々とあるけれど、面白いよ。
本屋にあったら、ちょっと手にとってみてください。
ラベル: マイルド, 本, 株, 茂木健一郎